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池澤夏樹 作品紹介 |
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光の指で触れよ |
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中央公論新社 | ||
定価:2200円(税別) | ||
頁数:523頁(文庫版) | ||
ISBN978-4-12-003868-6 | ||
カバー写真:ユジェン・バフチャル 装丁:白石良一、生島もと子 |
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『すばらしい新世界』の続編 | ||
『すばらしい新世界』で描かれた天野一家にとんでもないことが起きていた。夫の恋による家族の離散という 深刻なスタートである。理想的な家族、力強い結束を持った家族に何が起きたのかすぐにでも知りたくなる。 家族と言えども人は自立をし、そして寄り添ってゆかなければならないが、それは現代社会においてはとても 難しいことになってしまった。 ある家族の再生を描いた池澤作品の傑作である。 |
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<冒頭> | ||
恋の波紋 まず、昔話からはじめなければならない。 数年前、ぼくkがずいぶん親しくしていた天野という友人の一家があった。 夫は林太郎という名で、風力発電の専門家。大きな電気会社で風車の設計をしていた。ネパール の奥地、ヒマラヤの山中に小さな丈夫な風車を建てた。 妻のアユミは主婦であると同時に、環境問題についてのニュースレターの編集をしていた。後に 省エネ機器を作る小さな会社を知人と設立した。 |
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<出版社のコピー> | ||
土の匂いに導かれて 離ればなれの家族が行きつく場所は 前作『すばらしい新世界』の 幸福なあの一家になにが起きたのか 現代に生きる困難と その果てにきざす光を描く長編小説 |