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井上ひさし 作品紹介 

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井上ひさしコレクション
ことばの巻
岩波書店
解説:なし
定価:3200円(税別)
頁数:425頁
ISBN4-00-026438-9
井上ひさしのまさに言葉のコレクション エッセイ集
 
 この本では「ことば」「本」「演劇」の3つのテーマでいままで様々なところで発表されて
きたエッセイがまとめあげられている。まとまって読めるというのがなによりも嬉しい。そ
して何と言ってもあの「てんぷくトリオ」のために書かれたコント台本が出ているのがいい。
本当に貴重な資料となっている。こんな本を出版してくれるのは岩波書店だけかな、と
あらためてこの出版社の姿勢に感服しました。

<収録一覧>
 「ことば」
  ・日本語ころ鍛錬を
  ・ら抜きは手抜きか
  ・ことば・ことば・ことば
  ・人びとのことばを
  ・言語遊戯者の磁場
 「本」
  ・本とわたし
  ・井上流読書術
  ・商品としての本
  ・国境を超え、時代を超えて
 「演劇」
  ・ああ幕があがる
  ・劇作の趣向
  ・芝居は決して消え去りはしない
  ・浅草・そしてテレビ
 
 
<冒頭>
 国語辞典の中の一生

自分の一生は国語辞典の中に閉じ込められている。これは
不平ではなく実感です。冗談を言って笑ったり、人に裏切ら
れて泣いたり、だれかと仕事の相談をしたり、本を読むのに
夢中になったり、ときにはものを考えたり、あるいはこうや
って文章を書いて口に糊をしたりして生きているのですが、
これらはすべて日本語が仲立ち、日本語がないとなにもでき
ません。

<出版社のコピー>

この巻では、著者の仕事の核であり続けた
テーマ、「ことば・本・演劇」についての文
章をまとめる。「ら抜き」問題を考え、こと
ば遊びの効能を説き、本の読み方十箇条を
紹介。さらに、演劇に関わりつづけるのは
なぜかを語る。てんぷくトリオのコント台
本など、貴重な資料も収録。