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博士の愛した数式 | ||||
著者:小川洋子 | |||||
新潮文庫 | |||||
解説:藤原正彦 | |||||
定価:438円+税 | |||||
ISBN4-10-121523-5 |
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2003年7月新書刊 2005年12月文庫刊 | |||||
<心打つ静けさ、やさしさ> | |||||
28という数字が生み出したファンタジー。作者のするどい着眼点がかくも静謐な 密度の高い作品を生み出すものか。作者の力量を思い知らされた作品。ともかく 読んで、この静かなファンタジーにたっぷりとつかってください。じんわりと暖まって きます。 |
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<冒頭> | |||||
1 彼のことを、私と息子は博士と呼んだ。そして博士は息子を、ルートと呼んだ。息 子の頭のてっぺんが、ルート記号のように平らだったからだ。 「おお、なかなかこれは、賢い心が詰まっていそうだ」 髪がくしゃくしゃになるのも構わず頭を撫で回しながら、博士は言った。友だちに かわかわれるのを嫌がり、いつも帽子を被っていた息子は、警戒して首をすくめた。 |
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<出版社のコピー> | |||||
「ぼくの記憶は80分しかもたない」博士の背広の袖には、そう書かれた古びたメモが留められていた - 記憶力を失った博士にとって、私は常に”新しい”家政婦。博士は”初対面”の私に、靴のサイズや誕生日を尋ねた。数字が博士の言葉だった。やがて私の10歳の息子が加わり、ぎこちない日々は驚きと歓びに満ちたものに変わった。あまりに悲しく暖かい、軌跡の愛の物語。第1回本屋大賞受賞。 |
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<おすすめ度> | |||||
☆☆☆☆☆ |