2006年 3月号back

 荒川選手の冬季オリンピックも終わり、これからは、それはもうアカデミー賞でございます。日本からは「ハウルの動く城」が参加、オスカー取るんでしょうか?

 

 さて、第78回アカデミー賞授賞式は3/5ロサンゼルスで行われます。今年は1作品でノミネート10部門を越えるような大量ノミネート作品はなく、8部門の「ブロークバック・マウンテン」が最高です。さらに、大作が殆どなく、小粒で地味な作品群といわれたり、いや、充実の内容重視作品群といわれたりしています。
 実はハリウッドは興行的にあまりよくない状態が続いているのです。昨年2月~7月にかけては19週連続でアメリカの興行成績が前年割れを続け、20年ぶりの不振などといわれています。アカデミー賞のノミネート作品にもそれが影を落としているんでしょうか。

 日本での宣伝でもアカデミー賞確実!!という文字が昨年の11月くらいから目立ちます。今となっては候補にもなっていない作品の予告編でこの文字を見るたびに、宣伝部の苦労が偲ばれます、他に売りがなかったんだなあと。

 

 でも、各社の宣伝部も頑張っています。朝日新聞の2/23夕刊(関東地方)には見開き2面の全面広告で、各映画会社相乗りのアカデミー賞情報広告が載りました。これ初めてではないでしょうか?ゴールデンウィークにかけて多くの作品が公開されます。

 

 そこでも紹介されていましたが、
主要部門のノミネート作品の日本での公開状況は次の通りです。

 

<作品賞>
・クラッシュ:現在公開中 シャンテシネなど
・ミュンヘン:現在公開中 丸の内プラゼールなど
◎ブロークバック・マウンテン:3/4から シネマライズなど
・グッドナイト&グッドラック:5月 ヴァージンシネマ六本木
・カポ-ティ:10月 シャンテシネなど

 

<主演男優賞>
・ヒース・レジャー(ブロークバック・マウンテン):3/5から
◎フィリップ・シーモア・ホフマン(カポーティ):10月
・ホアキン・フェニックス(ウォーク・ザ・ライン):現在公開中 テアトル・タイムズスクウェア
・ディヴィッド・ストラザーン(グッドナイト&グッドラック):5月
・テレンス・ハワード(HUSTLE&FLOW):2006公開予定

 

<主演女優賞>
・キーラ・ナイトレイ(プライドと偏見):公開済
・シャリーズ・セロン(スタンドアップ):公開済
◎リース・ウィザースプーン(ウォーク・ザ・ライン):現在公開中
・フェリシティ・ハフマン(トランスアメリカ):夏 シネスイッチなど
・ジュディ・デンチ(Mrs.Henderson Presents):公開未定

 

主要3部門の私の予想は◎で示しました。どれも見ていないのですが、当たる確率、宝くじよりは確実に良いと信じています・・・。

 


 

今月のベスト3

 1/26-2/25の間に見た映画は次の16本。

THE有頂天ホテル 
単騎千里を走る 
オリバー・ツイスト
あおげば尊し 
フライトプラン 
ミュンヘン 
エリ・エリ・レマ・サバクタニ
次郎長三国志・旅がらす次郎長一家 
次郎長三国志・初祝い清水港
クラッシュ 
ジャーヘッド
白バラの祈り 
PROMISE
紅いコーリャン(学校)
書かれた顔(学校)
イノセント・ヴォイス

 

 


① 白バラの祈り ゾフィー・ショル 最期の日々
 静かな映画です。昨年の「ヒトラー最期の12日間」といい、戦後60年のドイツ、じっくり歴史と向き合っています。日本は「男たちの大和」になってしまいました。

 

② クラッシュ
 重い映画です。アメリカに住むいろんな人々の憤りが画面を圧します。ずっと息が詰まりっぱなし、最後の10分に救いが。


③ THE有頂天ホテル
 にぎやかな映画です。いろんな人がたくさんでてきて騒ぎます。上手く交通整理してさらには見せ場も作る三谷は流石。

 

 今年のGWにはブロードウェーミュージカルの映画化作品が2本競演。「プロデューサーズ」「レント」です。特に「プロデューサーズ」は舞台と同じ主演者2人(ネイサン・レイン、マシュー・ブロデリック)と監督(スーザン・ストローマン)で期待大。ブロードウェーの舞台は、それは素晴らしかったですよ。


                         - 神谷二三夫 -


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