夏も終わり、いよいよ芸術の秋・・・~食欲も!
10/1は久しぶりの日曜日の1日。元旦以来です。
映画が1000円で見られる1日、お楽しみください。
8/26~9/25に見た映画は次の18本。
(溝口健二の3本はベスト3から除いています。)
ハチミツとクローバー
楽日
グエムル
キンキーブーツ
ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男
ディア・ピョンヤン
マイアミ・バイス
奥さまは名探偵
X-MENファイナルディシジョン
弓
トリノ
24時からの恋人たち
TSOTSI
出口のない海
夜の女たち
山椒大夫
LOFTロフト
もしも昨日が選べたら
近松物語
①ディア・ピョンヤン
必見の映画です。面白くて、感動的です。元気をもらえます。40歳の娘さんが父親、母親、家族を撮ったドキュメンターですが、このお父さんの大きさには感心します。在日家族の話(最近多い)ですが、悲劇だけではない強さがあります。11年前ピョンヤンに行ったとき(私が)見たような風景も出てきました。これほどの映画なのに上映されているのは、シネ・ラ・セット渋谷、ポレポレ東中野(こちらはモーニングショーのみ)という、皆さんあまりご存知でない小さな映画館のみ。早く見てください。
②TSOTSI
昨年のアカデミー賞外国語映画賞の受賞作。南アフリカ映画祭で見てしまいました。日本公開予定は2007年7月で、まだず~と先です。厳しい環境をかなりハードに描いています。シンプルで力強い感動作。
③X-MEN ファイナルディシジョン
アメリカンコミックスの映画化はかなり多いけれど、チープさとダイナミックスさが適度に描かれて、見ていても分かり安い単純さがGOOD。
韓国映画「グエムル」も見る価値ありです。私が韓国で1番好きなポン・ジュノ監督の3作目。単純に見ても、深く見ても面白いです。
最近日本映画が活況を呈していると、朝日新聞やAERAなど一般紙誌で記事になっている。邦画と洋画の興行収入が、2002年に3:7だったものが、今年度上期にはほぼ5:5になっているのがその根拠だ。9/9付け朝日新聞朝刊には邦(洋)画の上期興行ベストテンも出ている。
ちなみに
①海猿、②有頂天ホテル、③男たちの大和、④デスノート、⑤ドラえもん、⑥名探偵コナン、⑦明日の記憶、⑧トリック、⑨県庁の星、⑩あらしのよるに
AERAでは東宝の一人勝ちがテーマになっている。確かに先のベストテンでも10本中7本は東宝である。上期の売上は東宝としても新記録とか聞いた。東宝の強さは①劇場網の強さ②企画から興行までの一気通貫③宣伝と解説されている。
しかし7本の内、(昔の基準で)東宝映画と呼べるものはごく少ない。昔から作っているドラえもんにしても小学館との強力タイアップ、他も殆どがTV局(中心はフジテレビ)の作品のようだ。
実は邦・洋画に限らず最近のヒット作はどれだけTV宣伝をしたかにかかっている。宣伝媒体の中でも圧倒的に費用の高いTVで流す・・・ということは、
如何に金を使ったかということになる。情報源としての大きさを考えるとTVでの宣伝はそれなりの効果が期待できるが、作品の価値とは関係なく、いかに多くCMを流したかが作品の商品価値を決める。まるで、毎日TVに姿を見せる小泉戦略のようではないか。横並びが好きな日本人の間では”みんなが見てる”感じが特に有効のように思える。しかし、TV局自らが制作しTVで大量に宣伝する作品ばかりが元気で良いのだろうか?
最近の見せよう会通信でも日本映画が元気とお伝えしてきた。しかし私のお勧め映画は興収ベストテンには出てこない。「ゆれる」「蟻の兵隊」など、それなりにお客様を集めているが、もちろんヒット作ほどではない。今見て面白い、見ておくべき作品がなかなか人の目に届かないのが現状だ。上映されるスクリーン数が違う、宣伝量が違う。
映画人口は増えているとはいえない。少ないパイを巡って物量作戦の宣伝に物言わせ、多くのスクリーンを獲得し観客数を伸ばす大作の影で、悲運をかこっている作品が少なくない。レイトショーのみで公開の作品がやたら多い現状を見るにつけ、元気(確かに!)といわれる日本映画にも、もう少しバランスが必要と思われるのだが。
一つの希望は観客パワーで現状を変えられるかもしれないこと。くちコミパワー、インターネットパワーで興行を変えてきた作品が見られる。例えば、「かもめ食堂」「ゆれる」など、ヒットにより上映館が増えた作品があるのだ。
作品的にも元気になってきている日本映画、テレビCMで流れるもの以外にも見て損しない作品は多い。次の日曜日、10/1には是非「ディア・ピョンヤン」を見てください。
PS. 久しぶり(でもないか)に映検ののおはなし。
HPに合格率等データが出ていました。
4級:67%
3級:39%
2級:23%