暑い日が続きます。35℃超えの猛暑日は、外を歩くのは焼けるよう。
熱中症にならないためには水分補給を忘れずに!
心の水分補給は映画館で!!
7/26~8/25 酷暑の続くこの時期に出逢えた映画は17本、ちょっと夏バテ?
本数的には外国映画の圧勝です。
夕凪の街桜の国
陸に上がった軍艦
天然コケッコー
怪談
ブラインドサイト
ファウンテン
リトルチルドレン
魔笛
TOKKO-特攻-
トランスフォーマー
レミのおいしいレストラン
ヒロシマ・ナガサキ
プロヴァンスの贈り物
酔いどれ詩人になる前に
インランド・エンパイア
オーシャンズ13
ラッシュアワー3
①天然コケッコー
日本海に程近い山陰の村で、14歳の微妙な時期を迎える女子中学生。子供と大人の間のホンの短い時期を、田舎に暮す子供の堅実さでもって乗り切っていく。
②酔いどれ詩人になる前に
アメリカの作家・詩人チャールズ・ブコウスキーの小説を映画化、というか彼自身の物語。普通の人から見れば堕ちていく一方の状況の中で、書かずにはいられない彼はそのことに真剣である。マット・ディロンが、そうか、この作品で一皮向けたのか。
③プロヴァンスの贈り物
あまりにも典型的な描き方で笑っちゃうほどなのが、このくっきり分かりやすさ感がすんなり受け入れられるようになってくる。恋愛映画でもあるのに二人が出てくる場面はごくわずか、まあ、主題はプロヴァンスと擬似父息子関係ですからね。
他にもオススメがあります。
*夕凪の街 桜の国:今月のトピックスも参照ください。麻生久美子がなかなか。
*怪談:尾上菊之助が結構力を発揮、優男の魅力を見せます。
*リトルチルドレン:誰もが不思議なことをする郊外住宅地の物語。
*オーシャンズ13:描き方がスマートすぎる気もしますが、前後のタイトルは楽しめる。
*ラッシュアワー3:ちょっぴりグレードアップのシリーズ3作目、J・チェンは本当に真面目だ。
1.オーシャンズで死にかけるルーベンを演じるのはエリオット・グールド、「M★A★S★H」や「ロンググッドバイ」で主役の彼も、最近はちょい役が多い。今回は、死にそうなことで結構良い役。なかなか良い老人になりました。
2.ラッシュアワー3の2人
でましたマックス・フォン・シドー、この人いい人ぶって必ず悪役の、今回もそのままの役柄なのが変な安心感。パリの警部を演じているのはなんとロマン・ポランスキー監督、「戦場のピアニスト」の有名監督は確かに昔から軽いところもあって、「チャイナタウン」とか出ていましたけれど、今回のラッシュアワー3はちょっと驚き。役柄も大したことはないしね。
広島、長崎、終戦と8月は2次大戦に関連する日が続く。62年目の今年も、新聞はこれらの日に向け特集記事を組み、TVも関連した特集番組を流していた。
時と共に大きな出来事も風化していくのは免れない。
「ヒロシマ・ナガサキ」の巻頭、原宿での路上インタビューに答える10代の女性たちで、「8/6は何の日?」の問いかけに答えられる人が現れない。2次大戦で日本はアメリカと戦ったことさえ認識していない人がいると報道されたのは2~3年前だったろうか?平和ボケといわれても仕方がないかもしれない。
今年、アメリカの日系人監督による2つのドキュメンタリーが上映中だ。
「TOKKO~特攻~」「ヒロシマ・ナガサキ」だ。共に当事者たちに対するインタビューを中心に作られている。
アメリカ人にとって分からない部分を知りたいという意識を超えて、どちらも丁寧で、懐かしい作りになっている。
日本のTVでもこうした作品は作られていた。戦後何十年、被爆者の現在は?的な視点でのドキュメンタリーが多かった。
しかし、この20年くらいは少なくなってきていなかったか。あまりTVを見ない私が気が付かなかっただけなのか。
アメリカ人の手による2作品が懐かしいと感じたのは、久しぶりにこうした作品を見たような気がしたからだ。戦後20~30年はTVでもよく見たような記憶がある。感受性の豊かな頃に受けた強烈な印象が、それだけ強く残っているのだろうか。特攻、原爆の悲惨な面がきちんと静かに描かれていて、殆ど日本人が作ったその頃の作品と同じ様だ。センセーショナルな面を狙っている訳でもない。
今や、日本人はこうした作品を作ろうとしていないのだろうか?
確かに何度も作られてきた。今回の作品も、アメリカ人が作ったという話題がなければ日本での公開はされなかったかもしれない。
今年は漫画を原作とする「夕凪の街 桜の国」が夏に公開されている。広島を舞台に、1958,1900,2007年の時代をまたいで描かれる被爆者の姿。被爆者は突然静かに亡くなってしまう。そうした状況を多分今の若い人たちは知らない。唯一の被爆国という自覚もなく、中越沖地震の柏崎原発の事故で来日を取りやめたヨーロッパのスポーツ選手に、あきれるだけの知識になっている。
映像の影響力の大きさは、小学生の時に見た原爆のドキュメンタリーを見たとき、怖くて眠れなくなり、精神安定剤を処方された私自身の経験からもはっきりしている。その力の大きさを真剣に考え、上手く使う作り手が現れて欲しいものだ。
今年は95歳になる新藤兼人が自分の軍隊体験を語る「陸に上がった軍艦」もある。被爆者も、特攻の経験者も、戦争の経験者がどんどん亡くなっている現在、若い人のためにももっと語るべきではないかと考えた今年の夏だった。
”のだめカンタービレ”の影響でしょうか、今年はピアノの映画が目立つ。
前半では「神童」、公開されたばかりのアニメ「ピアノの森」の日本映画、後半は韓国映画「私のちいさなピアニスト」、スイス映画「僕のピアノコンチェルト」に、ドイツ映画「4分間のピアニスト」の外国映画が続々公開される。まさか、のだめが外国でも読まれている訳ではないだろうが。
いずれも天才ピアニストの話らしい。(私は「神童」しか見ていません。)今年の秋は名ピアニストの演奏を映画で楽しみましょう。
個人的には、随分昔に見た「山の焚火」の監督、フレディ・ムーラーの久々の新作「僕のピアノコンチェルト」を楽しみにしている。あんなに静かな映画はなかった。
始まったのは「スパイダーマン3」から、次は「ボルベール<帰郷>」で、今は「トランスフォーマー」だ。有楽町の東宝映画館の窓口で赤いキャンペーン用紙を渡される。上記の作品を見たチケットの半券と、別の作品チケットの半券を貼って応募すると、賞品が当たるというもの。勿論どちらの半券も有楽町の東宝映画館に限られる。他の地区でもやっているのでしょうか?
はっきり言って商品はたいしたものではない。人気作品におんぶに抱っこでもう1本を見てもらおうというキャンペーンだ。これ、言ってみればシネコン対策の様に思われる。多くの作品が上映され、好きな作品が見られるシネコンは、慣れてしまえば便利なもの。シネコンの会員になれば何回かに1回無料などとなる。別に有楽町にまで出向かなくても・・・に対するキャンペーンと見るがいかがか。
で、反対に豊洲のユナイテッドシネマではそっくり真似た(?)キャンペーンを、「アドレナリン」で行っていた。提携している東急系の109シネマズとユナイテッドシネマ全館で。
有楽町の東宝映画館の方が危機感は強いと見る。
最近、まるで名画座のような上映を夜の会で行っている日劇PLEXなど、いろんなことを模索中ということでしょうね。
どんな業界も大変です。