早や新しい年の1か月が過ぎようとしている。
実際の時間は均一に流れているのに、
最近はどんどん速くなるのはどうしてなんだろうか?
そんなに生き急ぐことはないのに!
そんな気持ちになった時、
落ち着ける場所、そう、それは映画館!!
12/26~1/25、新年、トランプ就任のあった31日間に出会った映画は40本、本数が多くなったのは年末年始の休みが多くあったためですが、もう一つ、ハワード・ホークス特集が原因でもあります。
外国映画の(古)の内、暗黒街の顔役以下の11本がそれにあたります。
最近言わなくなりましたが、新春第2弾の外国映画も楽しみました。
アズミハルコは行方不明
溺れるナイフ
14の夜
標的の島 風かたか(試写)
本能寺ホテル
(古)貸間あり
江戸の悪太郎
アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場
(Eye in The Sky)
こころに剣士を
(Miekkailija / The Fencer)
聖杯たちの騎士
(Knight of Cups)
幸せなひとりぼっち
(En Man Som Heter Ove /A Man Called Ove)
ストーンウォール
(Stonewall)
ニーゼと光のアトリエ
(Nise:O Coracao daLoucura /
Nise:The Heart of Madness)
ミルピエ~パリ・オペラ座に挑んだ男~
(Releve Histoire d’une Creation /Reset)
ピートと秘密の友達
(Pete’s Dragon)
ドント・ブリーズ
(Don’t Breathe)
TOMORROWパーマネントライフを探して
(Demain / Tomorrow)
The Net網に囚われた男
(The Net)
アイヒマンを追え!ナチスがもっとも畏れた男
(Der Staat Gegen Fritz Bauer /
ThePeople vs. Fritz Bauer)
天使にショパンの歌声を
(La Passion d’Augustine)
ダーティ・グランパ
(DirtyGranpa)
ネオン・デーモン
(The Neon Demon)
ミューズ・アカデミー
(La Academia de LasMusas /
The Academy of Muses)
ザ・コンサルタント
(The accountant)
沈黙―サイレンス―
(Silence)
アラビアの女王 愛と宿命の日々
(Queen of The Dessert)
ブラインド・マッサージ
(B;ind Massage)
(古)若者のすべて
(Rocco ei Suoi Fratelli /
Rocco and His Brothers)
郵便配達はニ度ベルを鳴らす
(Ossessione)
暗黒街の顔役
(Scarface)
三つ数えろ
(The Big Sleep)
特急二十世紀
(Twentieth Century)
ヒズ・ガール・フライデー
(His Girl Friday)
コンドル
(Only Angels HaveWings)
僕は戦争花嫁
(I Was a Male War Bride)
大自然の凱歌
(Come and Get It)
光に叛く者
(The Criminal Code)
今日限りの命
(Today We Live)
遊星よりの物体X
(The Thing)
赤ちゃん教育
(Bringing Up Baby)
① 幸せなひとりぼっち
スウェーデンからやってきたのは不機嫌で偏屈な老人が主人公。
妻に先立たれて何度もそのもとに行こうと試みるのだが、その都度邪魔が入り果たすことができない。
物事にこだわる同じような性格の友人とはサーブとボルボにこだわって競ってきた。
生きることの面白さを認識させてくれる。
② アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場
ドローンを使っての戦争は正に副題の通り、世界一安全な戦場だろう。
対イスラムのテロリストに対して使われ、もう少しで隠れ家を攻撃できるとなった時、子供の命の問題が絡んでくるという、実際にあり得る場面をリアルに描く。
ここまでリアルに迫る脚本は素晴らしい。
③ アイヒマンを追え!ナチスがもっとも畏れた男
舞台は1950年後半のフランクフルト、ナチスの戦争犯罪を追及する検事総長フリッツ・バウアーの活躍を追った実話を映画化。
南米からの手紙がアイヒマンの潜伏を伝える…のドラマは必見。
戦後15年近くが経とうとしている時期、権力の中にナチス側に立つ人物復活と闘う。
昔風に言えば“新春第二弾”として封切られた作品も含め、面白い作品は他にも。
●こころに剣士を:2次大戦後のエストニアが舞台、小さな町にやってきた主人公は、そこでフェンシングを教える。その裏には、ソ連とエストニア、更にナチスも絡む。
●ストーンウォール:1969年ニューヨークのグリニッチヴィレッジのバーで起こった、性的マイノリティ(今ではLGBT)の初めての抗議運動「ストーンウォールの叛乱」を、映画化。監督のローランド・エメリッヒは「インディペンデンスデイ」などを作ったドイツ人監督だが、彼自身同性愛者であることを公表しており、この作品も真摯なものだ。
●ニーゼと光のアトリエ:1943年~リオデジャネイロの精神病院が舞台。その当時、新しい治療法としてのロボトミー手術が行われていたが、それに対して戦う女性医師の患者に寄り添った治療方法を描く。
●溺れるナイフ:15歳、中学3年生というその時期にしかありえない輝きを描く。少女漫画からの映画化は、その一瞬をとらえて見せてくれる。
●ドント・ブリーズ:若者3人が盗みのために入った家は、視覚障害者の元軍曹が住んでいて・・・。スリリングな展開が続く楽しめる作品だ。
●14の夜:こちらは14歳の男の子が主人公、性的妄想が爆発しそうな主人公たちの、ある夜をリアルに描く。「百円の恋」の脚本家足立紳の初監督作は面白い。
●The Net網に囚われた男:キム・ギドク監督と言えばいつも特異な題材を取り上げ、粘り強い描写で描くのだが、今回は南北問題を実に素直に映画化している。
●標的の島 風かたか:今沖縄はどうなっているのか。沖縄以外にいる人にはなかなかその姿が伝わってこない。今、それを伝えようとするドキュメンタリーが、続々と作られているがこれもその1本。宮古島、石垣島に自衛隊を配備し、対中国に対する防波堤にしようという動きに対する反対運動を描く。3/25公開。
●本能寺ホテル:フジテレビが映画の製作を始めてから50年近くが経つ。半世紀まであと2年。さすがに映画製作も手馴れている。TV局制作映画という色はない。この作品は歴史的な話もうまく描き、ツボを押さえた作品になっている。
●ネオン・デーモン:ニコラス・ウィンディング・レフン監督はデンマーク生まれの45歳、「ドライブ」(ライアン・ゴズリング主演)が有名。新作はロサンゼルスのモデル業界(?)が舞台。そこに迷い込んだ新人モデルのアリス状態の悪夢ツアー。
●ミューズ・アカデミー:ドキュメンタリーにしか見えないが、これはノンフィクション。その緻密さにはちょっと驚く。
●ザ・コンサルタント:原題は会計士で、こちらの方が内容には合っている。会計士の裏ではというお話だが、もう一つ全くヒーローらしくない設定が。これがかなり描かれていて、ベン・アフレックがカッコよくは見えない。反対に私はこの部分に感心しましたが。
●沈黙-サイレンス-:遠藤周作の原作をマーティン・スコセッシが映画化。台湾でのロケの模様などがNHKで2時間番組で放映された。監督の長年の想いが結実したものという。原作を読んでいない私が言うのもどうかと思いますが、もう一つ人物の内面が分からない。美しい撮影なのにちょっと残念。
●アラビアの女王 愛と宿命の日々:ヴェルナー・ヘルツォークと言えば、「アギーレ神の怒り」「フィッツカラルド」など、クラウス・キンスキーを主役に狂気・熱情を描いてきた。久しぶりの劇映画はアラビアのロレンスと同じ時期に「砂漠の貴婦人」として活躍したガートルード・ベルの物語。あの時期のイギリスの凄さと共にヘルツォークの枯淡ぶりに驚き。
●ブラインド・マッサージ:中国で身体障害者の方々はどのような状況にあるのだろうか?この映画は南京の盲人マーサージ院を舞台に、そこで働く人々をロウ・エイ監督らしく、赤裸々に描く。日本では見なくなった按摩と書かれた看板が出てきた。
今月は2つの旧作特集に通いました。
A ルキノ・ヴィスコンティ
「若者のすべて」(1960年)と「郵便配達は2度ベルを鳴らす」(1942年)を見た。
「若者のすべて」には驚いた。
父親が亡くなり、母親が息子4人を連れて長男がいるミラノにやってくる物語だ。
元々家族のきずなが強いと言われるイタリア、また貧しい南と豊かな北の問題もあり、
そのあたりをリアルに描いた作品だ。
驚きは次男(レナート・サルヴァトーリ)と3男ロッコ(アラン・ドロン)の関係だ。
映画の原題は「ロッコとその兄弟たち」であり、主人公はロッコだろう。
一人の女(アニー・ジラルド)をめぐる関係には驚き、
ロッコの態度、生き方が私にとっては理解不能だった。
B ハワード・ホークス
1986-1977のハワード・ホークスはサイレント映画で1926年に監督デビュー、
最後の作品「リオ・ロボ」を1970年に作り44年間活躍した。
中学生だった50数年前、偶然「ハタリ」を見たらものすごく面白い映画だった。
ケニヤなのかタンザニアなのか、その当時はそんな知識はなく見ていたが、
動物を捕まえるのに世界各地から集まってくる仲間たち。
俳優的に見ても、ジョン・ウェインとレッド・バトンズはアメリカ、
エルザ・マルティネリはイタリア、ジェラール・ブランとミッシェル・ジラルドンは
フランス、ハーディ・クリューガーはドイツといろんな国からやってきた。
仕事を終えるとマルティネリの周りに人が寄ってきて音楽をみんなで楽しむ。
その雰囲気が何とも言えず心に残った。それ以来見ていないのに、時々思い出す。
この映画の監督がハワード・ホークスだったというのはあとで知った。
これまた中学生か、高校生の頃、テレビで「コンドル」という作品を見た。
飛行機乗りたちの話、細かい話はおぼいていなかったが、男の友情、女の愛情など何とも言えずいい印象だけが残っていた。今回、半世紀以上ぶりに再見したら傑作、こんなにいい映画だったのかと感激した。
元々ホークス監督は友情を熱心に描いてきた人だった。
恋愛感情よりも友情、男の絆を大事にしていた。
彼の世界では女も男と対等に仲間づきあいをする。
今回見た作品でも、「赤ちゃん教育」のキャサリン・ヘップバーン、「ヒズ・ガール・フライデー」のロザリンド・ラッセル、「コンドル」のジーン・アーサー、「三つ数えろ」のローレン・バコールなど、てきぱきとした物言いで、男と対等、いやそれ以上に活躍するのだ。
こんなに見ていて楽しく、何度も見たくなる監督は珍しい。
東京都写真美術館は恵比寿にある。その中には映画館も含まれている。
昨年9月にリニューアルオープンするまで暫く休館していた。
リニューアル後初めて行ってみると、映画館自体はほぼ前のままだった。
現在上映中は「ミューズ・アカデミー」でスペインのホセ・ルイス・ゲリン監督作品。
「シルビアのいる街で」が有名だ。
例によって何も知らずに行った1/21の16:20の回にはトークショーが終了後にあった。
登壇したのは四方田犬彦さん。ご存知だろうか?
Wikipediaを読むと、本人は“映画評論家ではない”と言っているらしい。
映画の本も多く出しているが、それ以外のものも多く140冊以上を執筆、私が持っている唯一の本は「白土三平論」で勿論漫画についてである。
いずれにしても博覧強記、引き出しは幾らでもあるという人。
40分以上を一人で滔々と話した。
面白かったが、ここに書くほど覚えていない。
覚えきれないと言えようか。
「ミューズ・アカデミー」自体が非常に微妙な作品で、面白いスタイルの映画だ。
●エストニア映画だが、2次大戦中主人公はドイツ軍にいてソ連と戦っていたのが、物語の背景にある「こころに剣士を」。2次大戦中はドイツに占領されていたために、ドイツ軍人となり、大戦後はソ連に占領されたためにソ連から追われる身になった主人公。
これが実話にヒントを得ているということで更に驚いた。
●テレンス・マリックと言えば1978年の「天国の日々」の後20年間作品を作らず、監督デビュー後43年間に8作という寡作の監督だ。美しい画面を作ることで、多くの俳優から尊敬され出演したい監督の一人となっている模様。
今回の「聖杯たちの騎士」はクリスチャン・ベイル、ケイト・ブランシェット、ナタリー・ポートマンが出演。しかし、う~む、話が分からない。
●ナタリー・ポートマンの夫だというバンジャマン・ミルピエのドキュメンタリーが「ミルピエ~パリ・オペラ座に挑んだ男~」だ。この映画の後ミルピエは、オペラ座バレエの芸術監督を辞任したらしい。特にバレエに興味があって見た訳ではなく、最年少芸術監督着任という予告編につられて見たのだった。その裏の政治劇や騒動でも
見られるかと思ったのだが、ごく普通のドキュメンタリーだった。
もっともこの映画が辞任の一因という噂もあるようだが。
●ロバート・デ・ニーロが元気な「ダーティ・グランパ」は元気な祖父と孫の珍道中を描く。こうした作品の定石通りに、人生に対する教訓的なものになるのかと期待もしたのだが、それほどにならずほとんど下品なままに話は作られてしまった。
お正月といえば、各社自慢の大作が公開されるというのが70~90年代には一般的だった。
その頃、日本の映画マーケットでは洋画の割合が邦画を上回り、大作と言えば洋画がイメージされることが多かった。
日本でも、角川映画やフジテレビが大作を出し始めた頃でもあった。
短い期間に各社の大作がずらりと並び、ワクワクしたものである。
勿論「寅さん」シリーズのように、お正月とお盆の時期の年2回新作を出すものもあった。
通常12月中旬から後半にかけて封切られていたのだが、早めに公開して少しでもスタートダッシュで稼ごうとする作品も出始め、12月の頭から封切られるようになったりもした。
時には11月の最終週から封切る作品もあった。
しかしあまり早く封切ると、何かと忙しい師走の時期に集客が伸びるのかという心配と、それほどヒットしなかった場合お正月まで上映を続けられるないかもという恐れもあった。
短い期間に多くの作品が封切られ、更に宣伝にも力を入れられると、ヒットかコケるかの優劣がはっきり出てしまう。
はたから見ていればヒットか否かがはっきりして面白いが業界にとっては避けたい部分もあったろう。
そんなお正月映画の状況がこの20年くらいの間に変わってきた印象だ。
本当の大作(というのがあるのか否か疑問、むしろ配給会社が大作に仕上げていた)が、少なくなったということもある。
今年で言えば、本来は「ローグ・ワン/STAR WARS STORY」がそれにあたるだろうが、「妖怪ウォッチ」に同時期公開の1位を奪われたのである。
日本の映画界はこうした幼児向けアニメが正月お盆などに登場してくる。
大人向けと幼児向けが混在し、なかなか難しい市場だ。
そんな中、お正月の大作がどんどん小さくなり、配給会社の力の入れ方も、今一つという印象になってきた。
今や、誰にも勧められる今年のお正月大作はどれだと迷ってしまうほどだ。
お正月映画というお祭り騒ぎがなくなって、いつもの映画市場とそれほど変わらないのは一面寂しい。
まあ、これも一つの時代の変わり目なのだろう。
デビー・レイノルズが昨12月28日に亡くなったことは多くの方がご存知だろう。
「雨に唄えば」でジーン・ケリーやドナルド・オコナーと陽気に歌い踊っていたあの人だ。
小さな顔にちょっと落ち込んだ眼の可愛い人だった。
私が洋画を本格的に見始めた頃、「クレオパトラ」で共演したエリザベス・テイラーとリチャード・バートンの結婚が話題になっていたが、リズの前夫がエディ・フィッシャーで、それはリズがデビー・レイノルズのご主人を奪ったからだと書かれていた。
「雨に唄えば」もまだ見ていず、この記事と50年代後半に大ヒットした「タミー」の歌手ということで彼女の名前を覚えた。
今やキャリー・フィッシャーの母という方が通りがよくなっているが、そのキャリー・フィッシャーが12/27に亡くなり、その翌日に母がということでマスコミでも大きく取り上げられた。
「ローグ・ワン」ではキャリー・フィッシャーが若い顔でほんの少し出てくるので、彼女の死も話題だったのだが、母の死がそれをさらに大きくした。
最後まで注目を浴びてスターらしい最期と言えるかもしれない。
デビー・レイノルズの訃報の隣にピエール・バルーの死も報じられていた。
同じ12/28、彼女より2つ下の82才で亡くなっている。
「男と女」に出演、アヌーク・エーメの夫を演じていたが、むしろ本業であるミュージシャンとして参画、
大ヒットしただばだばだの主題歌を作詞し、歌っている。
ブラジルのボサノバを取り入れたフレンチ・ボサとして世界的に大ヒット、ピエール・バルーの名を一躍大きなものにした。
その後、実際にアヌーク・エーメと結婚したが3年で離婚、そんなにうまくいくかよ、ちょっと美女と野獣的だったし。
「男と女」ほど音楽と結びついた印象の映画はそれほど多くはない。
あの音楽がなければ映画の印象も変わったものになったのだろう。
やはり、ピエール・バルーがいてくれてよかった。
三人のご冥福をお祈りします。
12月号でお伝えした「最も危険なアメリカ映画」という本に引き続き、町山智浩さんの本が出た。「映画と本の意外な関係」という新書だ。
(前回は町山智弘と漢字を間違えておりました。お詫びして訂正いたします)
今回も色々驚くことを教えてくれるのだが、びっくりしたのはジャズ歌手ニーナ・シモンの件。
彼女の歌を聞いていたわけではないが、名前は知っていた。
60年代黒人のためのプロテストソングを歌い公民権運動のシンボルになる。
キング牧師暗殺の後、ベトナム戦争に抗議して税金の支払いを止め、70年にはDVの夫と離婚してアメリカを去りバルバドスへ、更にリベリア、スイス、イギリス、フランスと住居を変えたという。
(フランスで2003年に亡くなっている。)
70年以降彼女がアメリカを去っていることも、彼女がミュージカル「ヘアー」で使われた「エイント・ガット・ノー」をヒッピーではなく奴隷にされた黒人の気持ちで歌ったものがYouTubeで1500万回以上再生されたことも知らなかった。
2017年第89回アカデミー賞授賞式は2/26(日)ハリウッドのドルビーシアターで行われる。
結果が分かるのは日本時間で2/27になる。
今回予想しても次回の通信では結果が出ていないということで、恒例のアカデミー賞予想は来月号で行い、その2日後には皆さんに「全然当たってないじゃん」と楽しんでいただこうと思っています。
今回のノミネーションを見て感じたことを“つぶやき”風にお伝えします。
●作品賞は9作品がノミネートされているが日本ではまだ1本も公開されていない。
これは結構珍しいパターンではないか?
授賞式までには、2/24に今回14の最多部門ノミネートを果たした「ラ・ラ・ランド」が公開される。それでも1本だけ、これも珍しいです。
●監督賞もやはり公開されていないものばかり。
争うのは「メッセージ」のドゥニ・ビルヌーブか、「ラ・ラ・ランド」のデイミアン・チャゼルでしょう。普通に考えれば熱いものばかり作ってきて今度「ブレードランナー」の続編を任せられたビルヌーブでしょうが、「セッション」に続く「ラ・ラ・ランド」と乗りに乗っているチャゼルが勝つかもしれません。
●主演男優賞も未公開作ばかり。純粋に好き嫌いだけで言えばビゴ・モーテンセンですね。
●主演女優賞には常連のメリル・ストリープが唯一公開されている「マダム・フローレンス」でノミネートされたが、まあ、これはないでしょう。
驚いたのはイザベル・ユペール(フランスの女優)がポール・バーホーベン監督の「エル」という作品でノミネートされていること。最近も多くの作品に出ているし、実力者でもあるが、華がない人なので難しいかも。
いろいろ考えて、エマ・ストーンに期待かな。
●助演男・女優賞の作品群も1本も公開されていない。
知らない人もいる上、この部門こそ見ないと判らないので難しいかも。
ということで、予想は来月号までお待ちください。