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■大江健三郎略年譜

    
読む人間
集英社
定価:571円(税別)
頁数:271頁
ISBN978-4-08-746739-0
装丁:岡 邦彦
カバー写真:岩佐 譲
2011年9月25日発刊
読み手としての大江健三郎 講演集
 第一部が2006年6月から12月まで東京池袋のジュンク堂書店で行われた講演をもとにまとめられたもの。
第二部は2006年4月29日に東京九段会館で行われた映画「エドワード・サイード OUT OF PLACE」完成記念上演会での講演。
 ともに雑誌「すばる」で掲載されていた。
 大江作品には多くのなじみ薄い外国作家の作品が引用されていて、大江初心者にとってはとっつきにくいものになっている。これらの作品は最近では数少なくなってきた大学の文学部で外国文学を熱心に学んだひとにしか近寄りがたいものがあるが、大江はそれらの作品についてやさしくユーモアを交えながら案内をしてくれる。


<冒頭>
   1.さようなら、私の本よ!

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 『さようなら、私の本よ!』は、私の最近作のタイトルですが、そのなかに書いていますと
おり、ナボコフがロシア語で書いていた時期の代表作『賜物』(福武文庫の古本を探すか、
"The Gift"という英訳ならすぐ手に入ります)からの引用です。書かれた本の主人公はい
つまでも(作中で死ぬ主人公すらも)生きているが、書いた作者は亡くなる。死ぬ前に、自
分の書いた本にさようならという。私もそういわなければならない時の迫っている老作家です。

<出版社のコピー>
 「読む人間」になりたい、とねがって
その通りに生きてきた人の講義。
面白く、広く、深い。しかも、
しみじみした人生の話でした。
(選ばれた本がそうであるように)
    <受講者の葉書から>

<おすすめ度>
  ☆☆☆☆
  
  ISBN978-4-774865-9初出:2007年7月10日発刊
   「読む人間」になりたい、とねがって
    その通りに生きてきた人の講義。
    面白く、広く、深い。しかも、
    しみじみした人生の話でした。
    (選ばれた本がそうであるように)
     <受講者の葉書から>

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