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■大江健三郎略年譜

  
厳粛な綱渡り
講談社文芸文庫  
解説:栗坪良樹  
定価:1600円(税別)
頁数:649頁(文庫版)
ISBN4-06-196147-0
     カバーデザイン:菊地信義
大江二十代のエッセイ集
 大江健三郎を知るには欠かせない重要な作品群。

<冒頭>
   この本全体のための最初のノート

 ずいぶん長い間もうは、<厳粛な綱渡り>というタイトルの詩集を刊行したいとねがっ
てきた。それはぼくの小説家としての仕事を、現実生活とみなすとすれば、ぼくの夢の生
活、ひっくりかえされた裏がわの生活の内容となるべきものだった。ところが、ぼくは二
十二歳から二十九歳にいたる、足かけ八年間のあいだに、いくつかの断片をのぞけば、た
だ一篇の詩をかいただけだった。ここにその詩をひいておきたいと思う。タイトルは<死
亡広告>である。

<出版社のコピー>
敗戦の炎天下で聞いた”天皇の声”。少年の日々への回想。
モラルとしての新憲法を己の核に据えた状況への発言から、
文学、芸術、社会批評等の戦後世代作家の熱きメッセージ。
「死者の奢り」「飼育」(芥川賞受賞)などの衝撃作で
”学生作家”として’50年代末に鮮烈に登場した作家が、
長編「芽むしり仔撃ち」「われらの時代」他執筆に向けて
全力疾駆しつつ書き綴った、著者二十代の第一エッセイ集。
<おすすめ度>
☆☆☆☆

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