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若い読者のための大江健三郎ワールド 作品紹介 |
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恢復する家族 |
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講談社文庫 | ||||||
画:大江ゆかり | ||||||
定価:724円(税別) | ||||||
頁数:221頁(文庫版) | ||||||
ISBN4-06-263735-9 | ||||||
初出:1990年より 『SAWARABI』 | ||||||
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<冒頭> | ||||||
つらいかた 1 二月なかばの朝、家族がそれぞれの誕生日にそうするきまりで、妻の誕生日のための絵入 りのカードが、居間のドア内側に貼りつけてあるのを見ていた。プーちゃんとよばれている 長男のカードは、黄色と青の大きい花に、おなじ色彩おなじ背かっこうの少女が水をやって いる絵。花の方にも少女の方にも、UKARIつまり長男のやり方での母親の名のローマ字表 記がついている。それもまず、なにも知らない人には不思議なものだろう。 |
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<出版社のコピー> | ||||||
光さんと共に生きる。障害を持つ子供の苦しみを積極的に受け止め、共に生きていくことによって家族もまた癒されていく。三歳のときすでにベートーヴェンやショパンに敏感に反応し、野鳥の声に示した興味に添うかたちで音楽に出会った光さんを父のやさしい文と母のあたたかい画で綴った感動の長篇エッセイ。 | ||||||
<おすすめ度> | ||||||
☆☆☆☆ |
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