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ピンチランナー調書 |
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新潮社文庫 | ||||
解説: | ||||
定価:810円(税込) | ||||
頁数:408頁(文庫版) | ||||
ISBN4-10-112611-1 | ||||
カバー画: 司修 | 初出:1976年8月号 雑誌『新潮』掲載 | |||
リーリーリー、、ピンチランナーへの呼びかけ 過剰な表現、荒唐無稽な物語 | ||||
放射能被爆者であるもと原子力発電所技師「森・父」のメッセージを記録する「光・父」。ふたりは共に頭蓋骨の欠損があるこどもを持つ。 さあ、想像力を最大限駆使して、この小説を楽しんでください。 第一章 戦後草野球の黄金時代 第二章 幻の書き手(ゴーストライター)が起用される 第三章 しかしそれらは過去のことだ 第四章 すぐに闘いのなかへ入った 第五章 陰謀から疎外(そがい)されたと感じる 第六章 「大物A氏」すなわち「親方(パトロン)」とこのようにして出会った 第七章 「親方(パトロン)」の多面的研究 第八章 続「親方(パトロン)」の多面的研究 第九章 「転換」二人組が未来を分析する 第十章 「ヤマメ軍団」オデュッセイア 第十一章 道化集団の上京 第十二章 「転換」二人組、相争う 驚愕のラストまで、頑張って読み続けましょう。 |
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<冒頭> | ||||
第一章 戦後草野球の黄金時代 1 他人の言葉にちがいなく、それを他人が発した情況も覚えているのに、あれこそは自分の魂の深奥から出た言葉だと感じられる言葉。もっとも言葉がふたりの人間の関係の場に成立する以上、自分の存在こそ、他人の言葉の真の源泉たることを主張しえぬはずはない。ある時、原子力発電所のもの技師で、僕とは反撥しあっていたひとりの男が、僕にきかせることをもくろんで、ひとりごとのようにこういった。 |
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<出版社のコピー> | ||||
地球の危機を救うべく「宇宙?」から派遣されたピンチランナー二人組! 「ブリキマン」の核ジャックによる民衆の核武装?・・・・・。 内ゲバ殺人から右翼大物パトロンの暗躍までを、何もかも笑いのめし、価値を転倒させる道化の手法を用いて描き、読者に再生への希望と大笑いをもたらす。死を押しつけてくる巨大なものに立向い、核時代の<終末>を拒絶する風刺と哄笑の痛快純文学長篇である。。 |
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<おすすめ度> | ||||
☆☆☆☆☆ |
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