■大江健三郎 まずはこれから
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石膏マスク
夏休みのアルバイトとして始めた整形外科医の会員新聞の編集。手術費用を払えない主人公のアルバイト代はそれで相殺される。そこで知り合った女事務員。整形手術を受けた若い男女の鬱屈した心理が描かれている。
整形外科医の連絡協議会に雇われて、会員のための新聞を編集することが、僕の夏休の始めの一週間を埋めるアルバイトだった。会員は、整形外科医と、その看護婦と、患者の中の有志で、それらの広範囲な読者層を、常に頭において編集してほしい、と会長の医者が僕にいった。