13 旅行会社への適性
さて、どんな人が旅行会社向けなのでしょうか?適性について考えてみましょう。
旅行会社ではいろんな仕事がありますが、なによりも人と接することが多いところです。旅行に行きたいということで相談に来られる方から始まり、営業でお客様のところに行って商談をする、添乗でお客様と一緒に旅行をする、そしてさまざまな面倒をみることが仕事になります。
適性の基本中の基本は、なによりも”人の世話をすることが好き”なことです。外国語が得意、いろんな地理知識、歴史知識がある、という能力よりもまずなによりも”人が好き”、”人と接することが好き”、そして”面倒をみることが大好き”、という人に一番適正があると言えます。
しかし、旅行会社は人を相手に仕事をします。そんなことはどこでも同じではないか、と思われるかもしれませんが、大きく異なっています。他の産業では、たとえばコンピュータを買う場合(大型のCPUを想像してください)、営業があって商談をすすめる相手はもちろん”人”です。ただし売り手側の営業が少々知識がかけていたり、話べたでも売り込む製品がすぐれていれば、商談相手のひとは製品を見てくれます。そしてスペックの良し悪しで判断をしてくれます。ところが旅行の場合には、自分のところで本当の意味で作ったものはありません。
乗り物にしろ、宿泊機関にしろ、すべては旅行会社そのものが提供するものではなく、別の企業が提供しているものです。それらはその旅行会社でなくても、どこでも売ってくれるものが大半です。あるいはお客様が自分で手配をすることさえも可能なものばかりです。ここが旅行営業の大きくことなるところです。旅行営業は結局は自分の持っているサービスでしか差をつけることができません。明快な説明、機敏な対応、適正な判断など、それらが値段のない売り物になるのです。
当然人を相手に仕事をしていますと、うまくいかない場合の苦情を抱えなければなりません。とてつもなく大きなストレスを感じることもあります。なにしろ人間は感情の生き物ですから、気に入らなければどんどん苦情を言います。また、人の好みは千差万別ですから、こちらのひとによかれと思うことも、別の人の感情をさかなでるようなことにもなりかねません。理不尽なことをいわれることは始終あるでしょう。そういったことに耐えられる人、粘り強い性格でなければなりません。我慢強いも重要です。
旅行会社の仕事は無口ではできません。人としゃべることが多い職場です。社員間でもいろんな情報交換で話をすることが多くあります。次に必要なことはおしゃべり好き、ということかもしれません。
それから必要なことは好奇心です。
いろんなことに興味をもっていなければなりません。お客様はさまざまなことを求めて来られます。コンビニもお客様がいつも来られますが、並んだ商品を手にして、ご自分で決めて、レジにもってきてくれます。今日は何を買おうか、などは自分で決めてきます。
でも、旅行会社では”どこかに行きたい”、しか決まっていないお客様が沢山きます。それらの方にうまく旅行を勧めるには単純な知識だけではだめですね。相手の興味に合わせることができる機敏な判断、ウイット、ユーモアのある会話ができる能力も必要です。それができるひとはやはり好奇心をいっぱいもっているひとになるでしょう。
あとは、明るい性格です。
旅行に行くひとはみなさん楽しみを求めてゆかれます。その面倒をみる人が明るく楽しいひとでなくては、誰も旅行会社には来ないでしょうから。
あなたは明るい性格で、ひとの面倒見がいい方ですか?
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