11. 旅行会社での仕事内訳
では、仕事の内訳を見てみましょう。
まず、営業です。どの企業にとっても基本となります。ここでは対応相手(お客様)によって呼称を変えています)
@個人(店頭)営業
個人のお客様を相手に、主に店頭での販売を行う。
A法人営業
いわゆるセールスマンが企業相手に行う営業。アウトセールスと呼んでいる
会社もあります。
B教育旅行営業
修学旅行などを行う営業。専門性が必要なため、一般に区分をしている。
<参考>財団法人日本修学旅行協会
C官公庁営業
官公庁への営業。専門性が必要なため、区分することが多い。
D宗教団体営業
大型の宗教法人。1回に数千人を取り扱うことも多く、専門性が必要となる。
EEC営業
イベント・コンベンションを主に取り扱う。
Fその他営業
上記以外の営業
営業以外では、
G手配業務
ホテルとか列車とかお客様の日程に沿って予約を行う。
海外手配では英語が必要。
H仕入業務
サプライヤーからの仕入業務(契約、料金決めなどを行う)
交渉力を必要とする。
I企画業務
旅行素材を組み立てて商品としての企画を実施する。
創造力・企画力が必要。
J販売促進業務
販売を支援するための業務とパンフレット作りWEBページ作りなども
担当します。
K提携販売業務
自社の商品を販売する他の旅行会社へのサービスを行います。
ここまでが旅行会社固有の仕事となります。
その他には、
J総務業務
どの企業にとっても重要であるが、新卒で担当することはまれである。
K人事業務
総務がかねることが多い。このセクションが独立してある旅行会社はすくない。
L広報業務
専門的に広報部門があるところは少ない。
M経営企画業務
企業の経営を行う部門。旅行会社で独立した部門を持っているところは少ない。
など、どの会社にでもあるような営業をささえる仕事が含まれます。製造業などでみられる研究開発、技術支援、などの分野はありません。よく目にする添乗業務というのは営業の一環としてあります。添乗業務だけを独立させて考えるということはありません。
以上のような具体的な仕事をそれぞれの会社の採用活動の中ではいろいろな表現をしています。具体的にどんな仕事になるのか、正確に把握をしておかないと、こんなはずではなかった、ということになりかねません。
具体的に見てみましょう。
<日本旅行の募集職種>
法人営業、店頭営業、国内・海外のパッケージ旅行の企画、営業全般の戦略、経営企画、IT戦略、情報システム、海外駐在等の職種があります。
入社後は、ほとんどの方に、企業・官公庁・学校等に旅行の企画提案・販売を行う「法人営業」など直接お客様と接する仕事で活躍していただく予定です。
*入社後はほとんどの方に直接お客様と接する仕事で活躍、と書かれています。要するに営業ですね。営業をいやがるようではだめ、むしろ旅行会社では営業業務しかないと考えてください。
<東急観光の募集職種>
職種別の募集は行ないませんが、入社後は主として「海外旅行、国内旅行の営業業務」に携わっていただく方を募集します。なお、将来的には、営業業務のほかに、カウンター業務、情報システム・IT関連業務、商品企画、総務・人事業務、経理関係業務など、様々な部門に携わっていただくこともあります。
*ここでははっきりと「営業業務」と書かれています。
2004年に近畿日本ツーリストから独立したクラブツーリズムを見てみましょう。
<クラブツーリズムの募集職種>
1.添乗業務:ツアー添乗を通じて、お客様に快適で楽しい旅行の提供 (※年間日数60日)
2.コミュニケーション業務:交流会の開催や旅行の情報提供
3.テレコミュニケーション業務:
申込をはじめ、旅全体に関するお客様の情報やアドバイ
スの提供
4.プレゼンテーション業務:
お客様との対話を通してつかんだニーズにふさわしい旅行商品 の提供
5.企画業務:お客様のニーズに基づいた旅行商品やイベントの企画立案
*ここは新らしい旅行会社を目指しています。日本旅行よりやっている仕事の範囲が狭い分、より具体的に書かれてい
ます。添乗、営業、電話受付、電話セールス、説明会での営業、企画など。実はこれらも日本旅行にはすべて含まれ
ていることばかりです。
次へ ( 12 旅行会社での営業業務 )
Copyright2004-2010(c) Cogito-Kobo All rights reserved |