■ 

Cogito-Kobo  おもしろ旅選び   旅行会社への就職ガイド
                                                           応援します,旅行会社への就職

 

「国土交通省 平成17年度観光の状況、平成18年度観光政策」
   - 平成18年度(2006年度)版観光白書についてコメント -

 
 最新の観光白書が発表されています。
観光白書というのは観光基本法第5条で国が「観光の状況及び政府が観光に関して講じた施策に関する報告書」を提出することを 義務つけたもので、一年間の観光についての総まとめです。これを丹念に読めば前年の観光に関わることがどうなっていたのか、 ということと当年の観光にたいしての取り組みが理解できます。観光ということに興味を持っているひとにとっては大事な報告書 といえます。

 さて、2005年度は政府が推進するビジット・ジャパン・キャンペーン効果で訪日旅行者数は673万人を記録しました。これは海外 から日本を訪れた人の数であり、614万人を記録した2004年度を59万人上回る数値です。海外からの観光客を日本に呼び込もうそ して観光が大きな産業となるような「観光立国」となろうという活動のことです。現在のところこの活動は着実に成果をあげてき ていると評価できるのではないでしょうか。長い間、観光と言えば日本人が日本国内で旅行をしたり、海外にでかけてゆくこと、
と考えられていたのですが、先進諸外国のように異国人を自国に呼び寄せようという活動は国際化時代としては当然のことでしょ う。

 日本から海外に出かけて行く人「海外旅行者」は長い不況のもと、さらにはSARSやテロと言ったことの影響で2000年には1700万人 になったもののその後ずっと旅行者は低迷を続けていました。2005年度は久しぶりにその出国者数が1740万人となり、1700万人台 の水準に回復しました。観光産業は一般的には長い不況から脱した言えるようになりました。

 現在の日本の観光政策はひとことで言えば「ツーウェイツーリズム」ということになります。過去の「日本から海外へ出てゆく」 という一方通行の観光政策から、「海外から日本へ来てもらう」という2つの流れを作り出そうという動きです。中でもいままで 殆ど力をいれていなかった「海外から日本へ来てもらう」については2010年までに1000万人の観光客を誘致するという目標を掲げ て世界にはたらきかけています。この目標にはまだまだ大きなひらきはありますが、今の伸びからすればあながち無謀な目標設定 とも言えなくなってきました。まだまだ課題は多いものの、観光資源の豊富さだけでれば世界でも有数な観光地である日本です。 PRの仕方と受入れ体制がととのえば、多くの外国人が日本を訪れるようになることでしょう。多くの日本人が海外に出かけ、一方 多くの外国人が日本に興味を持ちやってくる、これこそ健康な観光立国の姿といえるでしょう。今、やらなければならないのはや はり多くの外国人が気軽に訪れることができるような環境を作ってゆくことです。

 国内観光の現状では、国民一人当たりの国内宿泊観光旅行回数、宿泊数についても発表されています。回数については2004年の 1.71回から1.82回、泊数についても2.78回から2.94回へとそれぞれ増えてきました。レジャーとしての旅行が再び脚光を浴びてき たといえます。

 海外旅行については、SARSの反動、円高の進行、韓流ブームなどでV字回復した昨年の流れを受け、5年ぶりの1700万人台と活況を 呈していますが、旅行関連消費支出では2004年度比1.5%減の13万797円。旅行費用は必ずしも伸びてはいません。旅行全体でのデ フレ傾向からの脱却についてはまだまだ先が見えていません。

 また、宿泊料やパック旅行を含む宿泊費、鉄道・航空運賃や有料道路料等を含む交通費、旅行用かばん支出をまとめた旅行関連支 出は前年度と同様の3.6%を占めています。これを教養娯楽・スポーツ用品等に支出した自由時間支出でみると17.6%と前年から 0.1ポイント増加したことになります。

 国際旅行収支では受取額は11.6%増の1兆2611億円、支払額は0.1%減の4兆1366億円で、2004年度からは約1433億円の赤字 縮小となり、若干ではありますがバランスが取れてきました。

 なお、2004年度の観光の経済効果については旅行消費額が24.5兆円、これによる生産波及効果は55.4兆円となり、国内生産額約 949.1兆円の5.8%になる。また雇用では直接雇用が235万人のところ、雇用効果として就業者約6512万人の7.3%にあたる475万人 となっています。 観光が日本経済に関わる部分での役割はこれからさらに大きくなってゆくでしょう。

戻る   
   
                      Copyright2004-2007(c) Cogito-Kobo  All rights reserved
   


● 余裕があればいろんな資格にもチャレンジ    「資格が取れるスクールを探したい!

   
楽天仕事市場