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Cogito-Kobo  おもしろ旅選び   旅行会社への就職ガイド
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12  旅行会社の営業業務
 
 
 

旅行会社で働くことになった場合、ほとんどの人は営業職につきます。ここでは旅行会社の営業業務とはどんなものかを見てゆきましょう。


(1)個人営業

   
@形のないものの販売
 

個人を相手にする営業で一般的なものは「店頭での販売」営業です。これは企業を相手とした訪問営業ではないため常に待ち構えるという形の営業になります。来店したお客様にいかに購入していただくのか、という点ではどこにでもある販売とよく似ています。

しかし旅行営業は形がないものを販売するだけに、相手のひとに言葉で説得、納得させるという技術が必要になります。デーパートでもコンビニでも、あるいは電気製品の量販店でも、店頭には実際に販売するものがおかれています。お客様は実際に目で見ながら、自分の好みで吟味しながら製品を選ぶことができます。

旅行商品は手にとって確かめることはできません。あるのはせいぜい旅館とかホテルのパンフレット。または企画商品のパンフレット。航空会社のスケジュールブック程度のものしかありません。この形のないものを売るために、独自の専門的な知識が必要となります。



  

A膨大な知識が必要
 

形のないものということで言えば、保険を売るのと似ているかもしれません。保険も具体的に目に見える製品とはなっていません。

保険販売と旅行販売の違いはどこにあるかといいますと、商品数の圧倒的な違いです。保険にもいろいろな商品が用意されています。しかし、その大半は微妙な違いでしかありません。また、他社との商品をならべてその違いをこと細かに説明するということはあまりありません。

旅行の場合には、ありとあらゆる商品の比較がされます。ここでいいます商品とは、どこかの温泉地に旅行をしようとしたひとには、他の温泉地との違い、実際に宿泊をしようとする旅館とほかとの違い、あるいは季節の違い、旅行日での違い、料金の違い、、などさまざまなものが比較検討されることになります。

店頭販売での営業はこれらのことに機敏に対応ができなければなりません。膨大な知識が必要となってきます。みなさんが旅行会社のお店に行ったと想定してください。店の外やら内に置かれているおびただしいパンフレット。そこに書かれていることの知識が必要になります。一部の専門店を除き大半は国内も、海外も、ひょっとすると外国人の受入もやっています。それぞれの観光知識、商品知識が必要となります。

これはデパートなどである部門(例えば紳士服売り場)の販売員の知識と比較したらとてつもなく多くの項目を覚えなければならないということを意味します。しかも、旅行の商品というものは季節波動が激しく、3ヶ月に一度ぐらいでパンフレットは全面改訂されますし、あるいは次々と旅行商品は生み出され続けます。それらの知識をこまめに消化して、お客様と対応するのが店頭営業ということになります。


 
 

B複雑な規則・制度の理解
 

また、旅行業は規則を数多く抱えた仕事です。JR、私鉄、航空会社、バス会社、レンタカー会社、船会社、ホテル、旅館、国民宿舎、、、などありとあらゆるところが制度を作っています。これは予約、料金というものだけでなく、取消、変更というこの業種特有の制度があり、それが複雑なものを作りあげています。

旅行会社では売るだけであればそれほど難しくないものが、取消と変更に対応をしなければならないため、実に多くの知識が必要になります。



  
C覚えることの多さとノウハウの蓄積

 

旅行会社では覚えることの多さと比較して、その知識を使い切ることの割合が非常に悪いのが現状です。覚えておかなければならない、でもその知識を使う場面に遭遇しなかった、ということが沢山あります。正直言って、割の合わない仕事、といえるかもしれません。

旅行会社では年がら年中、いつも新しい商品、制度などを覚え続けなければなりません。しかも、一度覚えた知識も賞味期限があります。いつまでも同じ知識での仕事はできません。短ければ数ヶ月でその知識は役立たなくなっています。店頭にいる人たちもなかなか大変なことをしています。



    

(2)法人団体営業


団体営業も基本的には個人営業と大きな違いはありません。違いは来店客を待ち受ける個人営業と、相手組織・企業に出向き商談をする違いです。

法人営業の特徴は、

@相手の組織・企業の人と一緒になって旅行を作り上げてゆく。

A個人に比較して特殊な要望が多くでるため、対応力というものが必要となる。
 要するに、柔軟な対応、弾力的運用といったものです。融通が利くかどうか、ここが
 ポイントです。

B競合相手が常にあり、激しい競争が待ち受けている。
  個人の場合にはお客様が販売店を次々と回れば別ですが、それほどの同業他社との競合はありませ   ん。しかし、法人営業はよほど特殊な手配でない限りはどの会社でもできるものです。ひとつのツ   アーに10社が見積もりをだすことも少なくありません。タフな精神力が 必要となります。

C店頭での営業と違い即答性を必ずしも必要としません。調べてから回答をする、という余裕がある   分、知識の持ち方は店頭とはことなってきます。知識よりも企業担当者惹きつけるだけの人間的魅   力が必要となります。

D企業への提案力、創造力が必要となります。


   
  
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